太陽を盗んだ男
太陽を盗んだ男をレンタルしてきて鑑賞。
ジュリーこと沢田研二主演。
今は亡き菅原文太さんも出演しています。
話の本筋は、ジュリー演じる主人公が原子爆弾を作り上げ、様々な要求を国に対して突きつけていくものです。
色々と突っ込みどころのある映画ではあります。
理科の教師が原爆を作るところもそうですし、菅原文太さんがあまりにもダイハードだし。
ただそんなことはどうでもよいのです。
主人公は原爆を作りあげ、絶対的な力を手に入れます。国に対して様々なことを要求できます。
彼が原爆を作ったのは自分の世界を変えたかったからであろうし、実際に世界を変えるだけの力を持ちました。
しかし彼には具体的に何かをしたいという願望はなかったのです。
いや、あったのでしょうが、彼自身が
自分が何をしたいのか分からないのです。
何かをしたい
でも何がしたいのか分からない
そんな悶々とした不安や欲求、絶望を感じているのです。
そういった人間は今の時代、どんどん増えているのではないでしょうか?
移り行く時代の中で、生活は豊かになり、恵まれた環境にいるにもかかわらず、世界から取り残されていくような孤独。
そんな状況を変えるために何かをしたい欲求はあるのです。確実に
そういったなんとも言い表しがたい感情を表現した一作です。
主人公は最後に報われたのだろうか?
彼は救われたのだろうか?