弱日記

弱男の思ったこと、感じたことを適当に書いていく。映画の話とサッカーの話が多くなる可能性大。

永い言い訳

やっと"永い言い訳"を観に行ってきました。

原作・脚本・監督 西川美和
主演 本木雅弘

この映画に興味を持ったのは、竹原ピストルが出演していたから。
解散はしてしまいましたが、フォークバンド野狐禅の頃から好きでしたので、公開前から気になっていました。
久しぶりに映画館に邦画を観に行った気がします。

いやー、面白かった。
感想としては色々ありますが、順番に書いていきたいと思います。
まずはじめに主演であるモックンの演技が素晴らしい。

妻が死んでも悲しむことが出来ず、涙も流せなかった小説家という、少し捻じ曲がった自意識を持つ男の役を見事に演じきっていました。
相変わらず2枚目ですが、ジャニーズであったことを良い意味で感じさせない、渋い名俳優といった感じ。

そして主演のモックンだけでなく、脇を固めるキャストもまた良いんですよ。
上に書いた竹原ピストルもそうですが深津絵里池松壮亮黒木華が良い味を出してます。
あと何気にチームナックスのミスター残念こと"戸次重幸"が出てましたねw

そしてこの映画で忘れることはできないのが子役の演技。
藤田健心くん
白鳥玉季ちゃん

子役にありがちなあざとさはなく、ごくごく自然に演じていました。2人の演技が、この映画の肝であったといって良いかもしれません。

主人公の津村啓(ペンネーム)こと衣笠幸夫(鉄人の衣笠祥雄ではないよw)は喪ってから大切なものに気づきます。
ただそこに気づくまでに、逃避もするし目も背けるし、なかなか前に進めずにいたりもします。

しかし同じように妻を亡くした大宮陽一とその子供の真平と灯の兄妹と交流してく中で、徐々に彼は変わっていきます。
歪んだ自意識を持つ彼は、時に生々しい感情を露わにして周囲の人と衝突し、どこへ向かえば良いか分からなくなったりもします。

それでも人生が続いていく中で残された者である、幸夫も大宮家も前に進んでいかなければならない。
そんな彼らの苦悩や葛藤を実に見事に表現した一作でした。

本当に観にいって良かった。
邦画もまだまだ捨てたものではないな。
原作も読んでみようかと思います。

それにしても深津絵里が綺麗だったな